「もう少し最高速が欲しいな」とか「巡行時の回転数をもう少し下げたい」なんて時や、「林道を走るのにもう少しショートの方が…」なんて時に便利なのがスプロケット交換ですよね。
比較的簡単に変更することができますし、減速比が変わることを理解していればデメリットらしいデメリットもないという優れもの。
今回はXTZ125のスプロケットを…と言うよりは2次減速比が正しいでしょうか…交換するとどう変わるのか?
現在手に入るサイズのスプロケットを中心に、純正からの変化を一覧表にてまとめてみたいと思います。
セッティングの参考や、スプロケット変更前のイメージ作りに役立てば!
丁数を変更した際の計算の前に、純正を改めて確認しておきましょう。
※この記事は自分の所有している2019年3月購入の中国製XTZ125に関してです。
年式による違い、特にブラジル製に関しては異なる可能性があります。
Contents
XTZ125の純正スプロケットの丁数
ドライブスプロケット(フロント):14T
ドリブンスプロケット(リア):48T
チェーンサイズ:428
リンク数:122
まずXTZ125の純正のスプロケットは上記の通り。
スプロケ交換ではチェーンを同時に変える方が多いことや、サイズによってはチェーンのリンク数の変更が必要なため…チェーン情報も一緒に載せています。
ちなみにXTZ125のチェーン交換、チェーン調整に関しては別記事が詳しいので、そちらもどうぞ。
またこの記事ではスプロケットの交換方法に関しては紹介していません。
作業手順に関しては別記事でどうぞ。
XTZ125のスプロケット丁数計算表
Fスプロケ | Rスプロケ | 減速比 | 最高速 | 60km/h時の回転数 | チェーンのリンク数 |
12 | 43 | 3.583 | 89.34 | 5,373 | 118.5 |
44 | 3.667 | 87.30 | 5,499 | 119 | |
45 | 3.750 | 85.36 | 5,623 | 119.5 | |
46 | 3.833 | 83.51 | 5,747 | 120 | |
47 | 3.917 | 81.72 | 5,873 | 120.5 | |
48 | 4.000 | 80.03 | 5,998 | 121 | |
49 | 4.083 | 78.40 | 6,122 | 121.5 | |
50 | 4.167 | 76.82 | 6,248 | 122 | |
52 | 4.333 | 73.88 | 6,497 | 123 | |
54 | 4.500 | 71.14 | 6,748 | 124 | |
13 | 43 | 3.308 | 96.78 | 4,960 | 119 |
44 | 3.385 | 94.57 | 5,076 | 119.5 | |
45 | 3.462 | 92.46 | 5,191 | 120 | |
46 | 3.538 | 90.48 | 5,305 | 120.5 | |
47 | 3.615 | 88.55 | 5,421 | 121 | |
48 | 3.692 | 86.70 | 5,536 | 121.5 | |
49 | 3.769 | 84.93 | 5,652 | 122 | |
50 | 3.846 | 83.23 | 5,767 | 122.5 | |
52 | 4.000 | 80.03 | 5,998 | 123.5 | |
54 | 4.154 | 77.06 | 6,229 | 124.5 | |
14 | 43 | 3.071 | 104.24 | 4,605 | 119.5 |
44 | 3.143 | 101.85 | 4,713 | 120 | |
45 | 3.214 | 99.60 | 4,819 | 120.5 | |
46 | 3.286 | 97.42 | 4,927 | 121 | |
47 | 3.357 | 95.36 | 5,034 | 121.5 | |
48 | 3.429 | 93.35 | 5,142 | 122 | |
49 | 3.500 | 91.46 | 5,248 | 122.5 | |
50 | 3.571 | 89.64 | 5,355 | 123 | |
52 | 3.714 | 86.19 | 5,569 | 124 | |
54 | 3.857 | 83.00 | 5,569 | 125 | |
15 | 43 | 2.867 | 111.65 | 4,299 | 120 |
44 | 2.933 | 109.14 | 4,398 | 120.5 | |
45 | 3.000 | 106.70 | 4,498 | 121 | |
46 | 3.067 | 104.37 | 4,599 | 121.5 | |
47 | 3.133 | 102.17 | 4,698 | 122 | |
48 | 3.200 | 100.03 | 4,798 | 122.5 | |
49 | 3.267 | 97.98 | 4,899 | 123 | |
50 | 3.333 | 96.04 | 4,998 | 123.5 | |
52 | 3.467 | 92.33 | 5,199 | 124.5 | |
54 | 3.600 | 88.92 | 5,398 | 125.5 |
最高速は純正タイヤサイズでの理論値となります。
以前純正の減速比で計算を行いましたが、ほぼ同等の数字となっているので…結構信憑性は高いかと。
またパワーと空気抵抗の関係で、ギア比をロングにしても100km/h程度で頭打ちになるかと思われます(上記表は理論値なので100km/h以上でもそのまま記載)
この辺りの話は別記事が詳しいので、そちらもどうぞ。
また60km/h時の回転数はもちろん5速での話となります。
50km/hと悩んだのですが…ショート化した時の悩みは「幹線道路の流れに乗れるか?」でしょうから60km/hにしました。
ちなみにXTZ125はピークパワーを7,800rpmで発生させるエンジンですので、それを頭に入れて表を見て下さいね。
またチェーンのリンク数はD.I.Dさんのホームぺージの「計算表」を参考にしています。
そちらにも書かれていますが、チェーンは偶数でしか取り付けできないので…奇数の際は偶数側に加算するそうです。
またD.I.Dさんも書いていますが「概算でありあくまで目安」ですので、「長さが足りない」「余った」などの苦情は受け付けません。
上記表を見てもよくわからない…という方は、スプロケットの丁数を変更すると大雑把には下記のようになると思ってください。
フロントスプロケット | リアスプロケット | |
大きくすると | 〇最高速が上がる ×加速が悪くなる 変化量大 |
〇加速が良くなる ×最高速が遅くなる 変化量小 |
小さくすると | 〇加速が良くなる ×最高速が遅くなる 変化量大 |
〇最高速が上がる ×加速が悪くなる 変化量小 |
フロントとリアでは逆の効果となり、同じ1丁の変更であればフロントの方が効果が大きく出ます。
減速比を見てもらえればわかりますが、おおよそ「フロント1丁=リア3丁」程度の変化量となります。
XTZ125に使用可能なスプロケットリスト!
ドライブスプロケット(フロント)
まずフロントのスプロケットですが、純正が14Tです。
それ以外のサイズにするにはアフターメーカー製の商品になりますが…一般的にはTT-R用が流用可能とのこと。
他にもサイズとしてはTZR50用が使えるものの、XTZ125はボルト式に対してTZR50用はサークリップ式。
クリップも用意すれば使えるという情報も出ていますが、自分はトライしていないので断言はできません。
またTT-Rの純正(13T)を使用する際にはTT-Rの純正ホルダーが必要(XTZ125の純正と微妙にサイズが違う)ということもあり…TT-R用のアフターパーツも同様に「TT-Rの純正ホルダー」が必要な可能性もあります。
間違っていても一切保障しませんが、各社で必要なものをまとめてみると下記の感じでしょうか?
X.A.M.Japan 【12T~15T】
品番はC3212P-〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクはC3212P-12なので12Tですね。
ホームページを見ると12T,13T,14T,15Tがあるようです。
ホルダーとボルトもセットになっているそうで、余計なことに悩まなくて済みそうです。
※メーカーの適合表などからの推測であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
キタコ 【12T~17T】
品番は530-00772〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクは530-0077212なので12Tですね。
ホームページを見ると12T,13T,14T,15T,16T,17Tがあるようです。
XTZ125の場合、調べると15Tを使用している方の情報は出てきますが…それ以上のサイズが入るのかどうかは不明です。
またTZR50用はサークリップ式となっているため、上記リンクの純正クリップと純正ワッシャーが別途必要となるようです。
もちろんサークリッププライヤーが無いと…作業は無理ゲーに近いです。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
DRC 【13T~16T】
品番はD331-406-〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクはD331-406-15なので15Tですね。
ホームページを見ると13T,14T,15T,16Tがあるようです。
XTZ125の場合、調べると15Tを使用している方の情報は出てきますが…それ以上のサイズが入るのかどうかは不明です。
またこの商品はホルダーの有無が不明となっており、XTZ125純正が使えるかもしれませんし…使えずにTT-R125純正のサイズかもしれません。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
AFAM 【14T~17T】
品番は21200-〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクは21200-14なので14Tですね。
ホームページを見ると14T,15T,16T,17Tがあるようです。
XTZ125の場合、調べると15Tを使用している方の情報は出てきますが…それ以上のサイズが入るのかどうかは不明です。
またこの商品はホルダーの有無が不明となっており、XTZ125純正が使えるかもしれませんし…使えずにTT-R125純正のサイズかもしれません。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
YAMAHA純正 【13T~14T】
まずこちらがXTZ125の純正スプロケットです。
純正なのでサイズはもちろん14Tとなっており、他のサイズはありません。
そしてこちらがTT-R125純正のスプロケットで13Tとなります。
もちろんこちらも13T以外はありません。
また、TT-R125とXTZ125のホルダーは…微妙にサイズが違うために上記リンクのTT-R125用のホルダーが必要となります。
ボルトに関しては一応TT-R125純正を紹介していますが、XTZ125の物がそのまま使用可能です。
(ボルトは1本100円もしないので、せっかくなので自分は全て新品にしました)
※管理人はTT-R125の純正を実際に使用しています。
そちらに関しては別記事でどうぞ
ドリブンスプロケット(リア)
リアのドリブンスプロケットの純正は48Tです。
その他は基本的にアフターパーツとなりますが、TZR50用というのが一般的のようです。
また同形状を採用している純正も多いので、純正部品で丁数の違う物(他車種の純正)を購入することも可能です。
社外品は高性能なのか…いやいや純正こそが高性能なのか…この辺りは考え方とお好みでどうぞ。
こちらも間違っていても一切保障しませんが、各社のラインナップをまとめてみると下記の感じでしょうか?
その前に、数回は使いまわせると思いますが…スプロケ固定ナットの回り止めが下記商品。
整備解説書とかには「新品交換」って書かれているんだろうなぁ…。
心配な方はついでに交換して下さい。
X.A.M.Japan 【45T~54T】
品番はA3202-〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクはA3202-48なので48Tですね。
ザムジャパンさんでは「クラシック」と「プレミアム」の2種類が用意されており、上記下側のリンクのようにA3202X〇とXが付く方がプレミアム。
どちらもアルミ製ですが、色が違うのとプレミアムには自主潤滑機能を持たせて耐摩耗性を向上しているそうです。
ちなみにアルミは軽量ですが寿命が短く、スチールは重いですが寿命が長い…というのが基本的な特性ですね。
どっちが良いかは…うん、好みだ。
とりあえずザムジャパンさんではアルミが2種類用意されており、スチールはこのサイズはラインナップされていません。
ホームページを見ると45T,46T,47T,48T,49T,50T,51T,52T,53T,54Tがあるようです。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
キタコ 【43T~54T】
品番は535-00772〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクは535-0077247なので47Tですね。
ただし…なぜか54Tだけ品番が535-0077054なので注意。
ホームページを見ると43T,44T,45T,46T,47T,48T,49T,50T,54Tがあるようです。
50~54の間が無いのにも注意ですね。
キタコのスプロケットはスチール製ですが、純正と違って黒色の表面処理がされています。
ネットではこの表面処理の厚み分?入らない…という声もあるようですが、自分は特に気にならずにピッタリでした。
スチール製のため重いですが高寿命!そして安い!
安いは正義!
※管理人はキタコの535-0077248を実際に使用しています。
そちらに関しては別記事でどうぞ。
DRC 【49T,54T】
品番はD34-53-0〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクはD34-53-049なので49Tですね。
ホームページを見ると49T,54Tがあるようです。
恐らくですが…TT-R125の純正サイズのみラインナップしているものと思われます。
スチール製ですが、レーザーカットによる大胆な肉抜きデザインを採用。
そのため、HPによると一般的なスチール製に比べて3割軽量化とのこと。
軽くて強い理想のスプロケかもしれませんが…アルミ製と同等のお値段です。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
AFAM 【49T,51T,53T】
品番は12204-〇となっており、この「〇」の部分に丁数が入ります。
つまり上記のリンクは12204-51なので51Tですね。
ホームページを見ると49T,51T,53Tがあるようです。
純正ライクなシルバー処理のスチール製。
そしてキタコさんにはない53Tが存在するのが魅力でしょうか。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
YAMAHA純正 【47T,48T,49T,54T等】
TZR50の純正スプロケット。
古いTZR50の純正は47Tなので、XTZ125と1丁違い。
多分これがXTZ125の純正スプロケット。
純正なのでもちろん48Tです。
こちらもTZR50の純正スプロケット。
高年式になると純正が49Tに変更となっています。
TT-R125の純正スプロケット。
調べた限りでは最も大きい54Tです。
※メーカーの適合表などからの判断であり、管理人は未使用です!
上記部品が適合しなくても一切の責任は負いませんので自己責任で
まとめ
ということで、まとめます。
XTZ125のスプロケット交換(減速比変更)でどう変わるのか、わかりやすく表にしてみました。
またXTZ125に使えるであろうスプロケットも調べてまとめてみました。
しかし実際に使った商品以外は…各メーカーの適合表やネットでの情報などを基にしています。
そのため間違っている可能性がありますし、間違っていた場合でも一切の責任を負いません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。