メンテナンスの入門とも言うべきオイル交換です。
XTZ125のオイル交換を行ったので、備忘録かつどなたかの役に立てば…。
オイル交換方法の紹介から、どのくらいの値段がかかるのか…。
更には目安となる時期や走行距離についても紹介していきます。
ドレンパッキンの素材の違いなど、マニアックな部分も触れてますので…初心者じゃ無い方にも役に立つ…かも?
Contents
XTZ125のオイル交換のやり方!
※これは自分の作業例です。
この記事を参考にしての不具合や、事故に関しては責任を負いかねます。
参考にする方は自己責任でお願い致します。
XTZ125のオイル交換に必要な道具
XTZ125のオイル交換に必要な道具を紹介します。
他の車種の場合も多少の違いはありますが、基本的には同じとなりますよ。
① 新しいオイル(1L)
② オイルノズル or オイルジョッキ
③ メガネレンチ(17mm)
④ ドレンワッシャー(12×20×1.5mm)
⑤ オイル処理ボックス
2020.03.24 追記
オイル処理ボックス、通称廃油ポイですが…XTZ125のオイル量だと勿体ないなぁと思っていたんですよ。
100均でこんなものを発見したので追記しておきます。
天ぷら油用の廃油処理パックですが、中身と言うか造りは廃油ポイと全く同じ物。
ビニール袋に入った吸収剤が入っており、それに油を吸わせるというタイプですね。
2個セットになっており、1個辺り600mlということで…計1.2Lです。
XTZ125のオイル量は全量で1Lなので、実に調度良いサイズ。
オイル交換後、可燃ごみの日まで数日は自宅で保管しましたが…特に漏れたりということも無かったので大丈夫かと。
ちなみに自分はシルクという100均で購入。
100均と言えば!のダイソーには…天ぷら油を固めるタイプしか売っていませんでした。
XTZ125のオイル交換手順
オイル交換の手順ですが、基本は下から抜いて上から入れるだけです。
比較的簡単な作業になりますが、注意点もありますので順を追って紹介しますね。
まず最初に、オイルの入口であるオイルフィラーキャップを外します。
画像の黒いヤツですね。
手で回せると思いますが、時々非常に硬い…なんてことがあります。
オイルを抜いたあとに、コイツが外れないと王手…となりますので、必ず最初に外せることを確認しておきましょう!
緩めるだけでOKです。
続いてドレンボルトを外します。
XTZ125の場合は画像のように、車体左側に付いています。
オンロード車では下側や前側ってパターンが多いように思いますよ。
ドレンボルトを緩めます。
XTZ125の場合は17mmとなりますよ。
ここでは必ずクローズエンドの工具を使いましょう。
具体的にはメガネレンチやボックスソケットですね。
オープンエンドの工具(いわゆるスパナレンチ)は使わないで下さい。
整備経験が豊富な方はスパナでも問題無く作業してしまう方もいますが、こんな記事を読むような方は整備経験も少ないハズ。
確実にメガネやソケットを使いましょう!
ドレンボルトを緩めても、すぐにはオイルは出てきません。
手でボルトが回るくらい緩んだら、画像のように段ボールの切れ端などを挟みます。
無くても大丈夫かもしれませんが…アンダーガードにオイルが垂れると掃除が大変ですので…使用しました。
下にオイルを受けるためのトレーや、オイル処理パックなどを置きます。
手でボルトを緩めて外します。
ボルトを落とさないように注意!
落とすとオイルまみれのボルト掃除が待っています。苦笑
コツは軽く押し付けながら緩める事。
緩み切ったら上に向かってボルトを外すイメージでしょうか?
オイルが出てこなくなったら、バイクを左右に多少振ります。
ほとんどの方がサイドスタンドで作業すると思いますので、一度バイクを直立させます。
再びサイドスタンドで立てると…あら不思議ってくらいにオイルが出てきますよ。
気が済むまでこれを繰り返してオイルを抜きます。
オイルを抜いている間に、ドレンボルトからドレンパッキンを外しましょう。
外したボルトには、このようにアルミのパッキン(と言うかワッシャー)が付いています。
車種によっては銅だったり紙だったりしますが、必ずパッキンが付いています。
ボルトに付いていない場合は、車体側(オイルパン)を確認して2重パッキンを防ぎましょう。
結構硬く貼りついていることが多いですが、マイナスドライバーなどで突いて画像のように外します。
新しいパッキンと交換しますが、向きがある製品もあるので注意です。
自分が使用した画像のキタコ勢には向き指定が書かれていませんが…これも向きを合わせた方が無難。
プレス成型されているワッシャー類は、必ず丸みを持った方がボルトの頭側になりますよ。
角が付いている方がオイルパン側となります。
ドレンワッシャーを交換したら、ドレンボルトを締め付けます。
XTZ125の場合は20N-mとなっていますので、トルクレンチを使って測りましょう。
自分は手ルクレンチにて締め付けました。笑
※後ほど詳しく紹介しますが、トルク管理は非常に大切です。
自分は工具を使う仕事をしていたため、手感覚である程度の判断が出来ると思っています。
自信の無い方はトルクレンチを使いましょう。
ドレンボルトを取り付けたら、右側のオイルフィラーキャップを外し新しいオイルを注ぎます。
オイルジョッキや漏斗があればベストですが、オイル売り場に置いてある画像のようなノズルでも全然OKですよ。
特にXTZ125はオイル交換時の量が1L丁度なので、ノズルの方が後片付けが楽だったり。
いきなり全量入れずに8~9割ほど注ぎ、オイル量を確認しながら適量となるように入れましょう。
オイル量を測る際は取説に従って下さい。
XTZ125の場合は(というか…これが一般的ですが)車体は直立、オイルフィラーキャップはねじ込まないの2点に注意。
サイドスタンドではなく傾きなく真っすぐにし、オイルフィラーキャップは締めずに上に置くだけです。
大抵の車種はこのやり方となりますが、時折違う車種があるので…取説を確認するのが吉です。
最後にオイルフィラーキャップを締め付け、エンジンをかけて数分アイドリング。
その後少し置いたのちに、もう一度オイル量を測って問題無ければ完璧です!
オイル交換で特に注意するポイントを紹介!
オイル交換のやり方は上記の通りなのですが、特に注意すべきポイントを3つ紹介します。
・2重パッキンの禁止
・パッキンの種類に注意
・ドレンボルトのトルク管理
それぞれ見ていきましょう。
2重パッキンの禁止
あくまでも自分の経験則ですが…2重パッキンをやるくらいなら、パッキン再利用の方がマシです。
ドレンパッキンは潰れることで気密性を保つので、2枚重なると正しく潰れなくなるんですよね…。
外したドレンボルトや、オイルパン側をしっかりと確認して古いパッキンを確実に取り除きましょう。
特に初心者の方は…ドレンボルトに貼りついているのを見落としがち…。
ドレンパッキンの種類に注意
ドレンパッキンには大まかにアルミと銅があります。
時折…紙パッキンを使っている車種もありますね。
XTZ125はアルミです。
大抵の方がサイズはしっかりと確認するんですが…材料まではチェックしないって方も多いようで…。
自分の周辺だけかもですが…近所のホームセンターではXTZ125で使う12×20mmのパッキンは銅しか売っていませんでした。
ここで銅を使うと…まぁ大抵トラブルにはなりませんが…それぞれ素材の使い分けには意味があるんです。
それぞれの素材の基本的な使い分けですが、基本は締め付けトルクの違いと言われています。
銅・・・ドレンボルトの締め付けトルクが高い場合
アルミ・・・ドレンボルトの締め付けトルクが低い場合
素材が違うと硬さが違うので、同じトルクで締め付けても潰れ具合が違うってことに。
大げさに言うと、正しい締め付けトルクを守っても…意味が無いってことにならないですかね?
余談ですが、アルミは再使用不可ですが…銅は比較的再利用可能なことが多いです。
アルミでも2,3回は再利用しても大丈夫だったりしますけどね(自己責任で!)
また、コスト面からアルミを使っている車種が多いんじゃないかと思ったり…。
ドレンボルトのトルク管理
ドレンボルトのトルク管理は非常に大切と言いますか…壊すと高く付くので注意です。
締め過ぎないのがキモなんだぜ!
シロートほど締め過ぎるもんさ。
出典:カスタム虎の穴Ⅱ Vol.1
というのはトマトさんの言葉。
実際問題アンダートルクによるトラブル(ウサギさんのはこのケース)よりも、オーバートルクによるトラブルの方が多いです…私見ですが。
オーバートルクだとどうなるのか…?
XTZ125もそうですが、バイクのオイルパンはアルミ製が多いです。
(もちろん鉄製のバイクも多いです)
対してドレンボルトは鉄製。
ネジが舐めると…オイルパン側がやられます。
ボルト側がやられれば、ボルト交換で終わりなんですが…オイルパンの交換は非常に大変。
エンジンを下ろすパターンか、エキパイ等々の周辺部品を外しまくる…のどちらか。
部品代も含めて結構な金額になります。
ネジが切り直せればめっけもんですが…DIYで出来る方はそもそもこんな記事を読んでいないでしょう…。
XTZ125は先ほども書いたように20N-mです。
感覚は人それぞれですが…「本当に大丈夫?緩まない?」ってくらいに思うハズ。
手で回して止まったところから、メガネでちょっと締めるだけです。
何事も経験ではありますが…手加減に自信の無い方はトルクレンチを使って下さい。
使っているうちに感覚を覚えます。
最近は比較的安い製品も多くなっていますので(精度は知らんけど)、そういったものを買うのもアリかも…です。
個人的には…精度がしっかりしていて比較的安価な製品となるとトーニチ製をおすすめしています。
(トヨタのラインでもトーニチ使ってるって聞いた)
トルクレンチを説明すると長くなるのでポイントだけ。
トルク調整範囲の真ん中あたりで使うのが、正確に測れます。
20N-mだと…トーニチの製品では10~50N-mのQL50N-MH辺りが良いってことになりますね。
お値段は決して安くないです。
1.5万円くらいします。
ですが…オイルパン交換もそのくらいだったりします。笑
XTZ125のオイル交換の費用の目安!
XTZ125のオイル交換の料金ですが、2,000円でお釣り…って感じでしょうか?
もちろん選ぶオイルによって異なりますが…。
今回の自分の用意したものを見ると、こんな感じです。
オイル・・・ヤマルーブ スタンダードプラス 1,480円
オイル処理ボックス・・・268円
ドレンパッキン・・・172円
計・・・1,920円
ではお店に頼むとどのくらいになるのか?
そのお店次第ではありますが、一般的なバイク用品店で工賃1,000円+オイル代って感じですね。
オイルはピンキリで、安いものはリッター1,500円くらいから。
高いのはリッター3,000円超えくらいでしょうか。
オイルの銘柄にこだわりが無いって方や、近くのお店の量り売りオイルが気に入った銘柄…なんて方はお店でやってもらっても良いですね。
あんまり自分でやっても節約になりません。笑
激安オイルで安くあげたい!とか、オイルの銘柄にこだわりがある!なんて方は自分でやるのが良いですね。
XTZ125のオイル交換時期の目安!
XTZ125に限りませんが、オイル交換時期の目安は取説に従うのが1番です。
巷では半年で交換だとか、いやいや3か月ごとだとか…諸説ありますが…取説に従うのが間違いないです。
XTZ125の場合はと言いますと、初回が1,000kmで交換。
その後は2,000km毎に交換と書かれています。
そして6か月ごとの点検で交換となっているので、乗らなくても半年で交換ってこと…ですかね?
これまた諸説あるんですが…自分はあまり「乗らなくても劣化説」は信じていません。
冬場の短距離走行の繰り返しで、水入って乳化しちゃったのは別ですが…そんな半年程度で劣化するものなのか…。
XTZ125は1Lしか入らず、空冷ということでオイルには厳しい環境。
それもあって取説的にも半年交換になっているのかもしれません。
正しくは、取説には2,000km毎しか書かれていません。
整備記録簿的なものがあり、その6か月毎のところに「交換」と書かれています。
バイクはミッションオイルを兼ねているので、ギアの入り具合で劣化を感じることが多いですね。
また比較的ローパワーということもあり、オイルの劣化はわかりやすいかもしれません。
この辺りはバイクと会話しながら、自分なりのサイクルを見つけたいと思います。
まとめ
ということでまとめます。
XTZ125のオイル交換方法を紹介しました。
費用は約2,000円くらい。
お店でやっても2,500円くらいから?
交換時期は取説に従うのがベター。
XTZ125の場合は2,000km毎 or 半年ごと
最後までお読みいただき、ありがとうございます。